
山極 壽一

山極 壽一
顧問
山極 壽一 (やまぎわ じゅいち)
1952年、東京生まれ。若いころから「人とは何か」に深い関心があり、屋久島でニホンザルの社会を研究していました。けれど、やがてサルでは飽き足らなくなり、「もっと人間に近い存在を見てみよう」とアフリカの熱帯雨林へ。そこで出会ったゴリラを見た瞬間、“人間を超えている”と感じたといいます。
力で支配するのではなく、家族を守り、仲間を包み込む――。
父親のゴリラの生き方に、人間が失いかけた優しさと知恵を見いだし、「人間社会の理想はここにある」と確信します。
以来、半世紀にわたりゴリラたちの暮らしを見つめ、人間の心と社会の起源を探り続けてきました。
京都大学総長を務めたのちも、研究の原点はいつも森の中。
その静けさの中に、未来への答えを聴いているようです。
CEO・森啓子が取材で山極さんのフィールドを訪ねたことがきっかけとなり、以来27年にわたり、学びと対話を重ねてきました。
研究者として、そしてひとりの人間として――
山極さんの言葉や生き方に、たびたび背中を押されてきました。
NPOを立ち上げるにあたって、顧問としてご助言をいただけることになったのは大きな喜びです。
「ゴリラのはなうた♬」にとって、山極さんの存在はまさに灯火のような道しるべ。
科学と哲学のあいだに流れる深いロマンを、私たちスタッフ一同、今も学び続けています。

📋️ 経歴
- 1952年、東京都生まれ。
- 1975年に京都大学理学部卒業、1977年に同大学大学院理学研究科修士課程を修了した。1987年に京都大学より理学博士号を取得。
- 1970年代後半、屋久島で野生ニホンザルの社会構造調査、同時期に財団法人日本モンキーセンターでリサーチフェローとして研究活動を行う。
- 1978年にアフリカ・カフジ=ビエガ国立公園でヒガシローランドゴリラの野外調査を開始。
- 1980年代初頭にルワンダでマウンテンゴリラの群れの社会生態学的観察を行う。
- 1988年に京都大学霊長類研究所助手として着任。その後助教授、教授を経て、
- 2014年から2020年まで京都大学第26代総長を務める。
- 現在は総合地球環境学研究所の所長として、長期的な野生ゴリラの研究や保全、教育・研究推進に取り組んでいる。
📔 主な著書
| 1984 | ゴリラ | 平凡社 |
| 1993 | ゴリラとヒトの間 | 講談社現代新書 |
| 1994 | 家族の起源 ― 父性の登場 | 東京大学出版会 |
| 1994 | サルはなにを食べてヒトになったか ― 食の進化論 | 女子栄養大学出版部 |
| 1996 | ゴリラの森に暮らす ― アフリカの豊かな自然と知恵 ― | NTT出版 |
| 1997 | 父という余分なもの ― サルに探る文明の起源 ― | 新潮社 |
| 1998 | ゴリラ 雑学ノート | 学習研究社 |
| 1999 | ジャングルで学んだこと | フレーベル館 |
| 2002 | ゴリラとあかいぼうし | 世界傑作絵本シリーズ |
| 2003 | オトコの進化論 | ちくま新書 |
| 2005 | ゴリラ | 東京大学出版会 |
| 2006 | サルと歩いた屋久島 | 山と渓谷社 |
| 2006 | いま食べることを問う(共著) | 農文協 |
| 2007 | 暴力はどこからきたか ― 人間性の起源を探る ― | NHK出版 |
| 2007 | ヒトはどのようにしてつくられたか(編著) | 岩波書店 |
| 2008 | ゴリラ図鑑 | 文溪堂 |
| 2012 | 15歳の寺子屋 ゴリラは語る | 講談社 |
| 2012 | 野生のゴリラと再会する | くもん出版 |
| 2019 | ゴリラの森、言葉の海 | 新潮社 |
| 2020 | 人生で大事なことはみんなゴリラから教わった | 集英社 |
| 2020 | スマホを捨てたい子どもたち 野生に学ぶ「未知の時代」の生き方 | 朝日新聞出版 |
| 2023 | 共感革命 : 社交する人類の進化と未来 | 河出書房新社 |
| 2024 | 森の声、ゴリラの目 : 人類の本質を未来へつなぐ | 小学館 |
| 2024 | 争いばかりの人間たちへ : ゴリラの国から | 毎日新聞出版 |
| 2025 | 老いの思考法 | 文藝春秋 |

