森  啓子

森  啓子

森  啓子

ゴリラのはなうた
CEO 森 啓子(もり けいこ)
動物ジャーナリスト

1992年にドキュメンタリー映像制作の世界へ入り、さまざまな野生動物の撮影・取材を経験。2008年にルワンダでマウンテンゴリラと出会った瞬間から人生が一変し、2011年には単身ルワンダに移住。その後も現地での撮影と調査に没頭し、RDB(ルワンダ開発庁)やDFGFI(ダイアン・フォッシー国際ゴリラ基金)と連携して映像・スチール写真の制作や環境教育用資料などを提供しています。

1992年にワイルドライフ・ドキュメンタリーの撮影を始め、初めて熱帯雨林に足を踏み入れました。そこで、森の緻密な仕組みと生命が互いに支え合う姿に心を奪われたといいます。

その瞬間から、大自然は彼女にとって学びの場となりました。以来、緑の地平線を彷徨いながら、命と命が織りなす物語をカメラに収め続けています。

1998年、コンゴの熱帯雨林で巨大なヒガシローランドゴリラに出会います。

互いの目を見つめ合い、言葉ではなくまなざしで通じ合うその瞬間に、深い感動を覚えたそうです。

しかし、そのフィールドで撮影可能だった95頭のゴリラたちは、内戦の混乱の中でことごとく命を奪われてしまいました。

静かな瞳の記憶を胸に、彼女は再び森に入れる日を待ち続けました。

それから10年間、地球上のさまざまな野生動物を撮影して歩きます。

アフリカのゾウ、ライオン、チーター、インドのトラ、東南アジアのオランウータン――。

どの動物も自分たちの棲家である自然と深く関わり合い、自然の恵みを享受しながら、同時に自然を育てていました。

2008年、ルワンダの火山国立公園でマウンテンゴリラの撮影が許可され、こんどは赤道直下の熱帯雲霧林に入りました。

霧の向こうから現れた群れを前に、森は確信したといいます。

――「ああ、やっぱり私はゴリラなのだ」と。

一生をかけて彼らの暮らしを学び、世界に伝えることこそが天命だと気づいたのです。

その思いに導かれ、2011年にルワンダへ移住。

毎日山を登りながら、ゴリラたちの家族の時間を見つめてきました。

2020年にはNPO法人「ゴリラのはなうた♬」を設立し、映像制作や教育活動を通して“人と自然が共に生きる”ことこそ大事なのだということをルワンダの子どもたちに伝えています。

森の声を聴き、命の歌をつむぐこと――それが、森啓子のはなうたです。

森 啓子

🎬 撮影した主な動物

マウンテンゴリラ(ルワンダ)/ヒガシローランドゴリラ(コンゴ)/チンパンジー(コンゴ)
オランウータン(インドネシア・マレーシア)/シロテテナガザル(タイ)/ウアカリ(ブラジル)
アフリカゾウ(ケニア・南アフリカ)/リカオン(ボツワナ)/ピグミーゾウ(マレーシア)
ライオン・チーター・トラ・アジアライオン・ヒョウ(アフリカ・インド)/カリブー・ホッキョクグマ(北極圏)/ツキノワグマ(日本・韓国)

🏆 代表的な受賞歴

  • テレビ朝日『ネイチァリングスペシャル 緑の森の三億年物語』
    第2回 地球環境映像祭 審査委員特別賞/第11回 ATP賞 郵政大臣賞/WWFインド25周年記念映像祭 グランプリ
  • テレビ朝日『素敵な宇宙船地球号 温暖化と向き合う』
    第20回 ATP賞 ドキュメンタリー部門 優秀賞
  • NHK『Orangutans; Our Cultural Cousins』
    International Wildlife Film Festival(米)自然番組奨励賞
  • NHK『ハイビジョン特集 ベンガルトラ・マッチェリ母子の物語』
    第23回 ATP賞 ドキュメンタリー部門 優秀賞
  • NHK『ハイビジョン特集 ゴリラ先生ルワンダを行く』
    NHK編成月間賞

🌿 活動と未来へのビジョン

2020年1月に“NPO法人ゴリラのはなうた♬”の認証を取得し、CEOに就任。法人化を経て、以来ゴリラと森の保護を通じた生物多様性の普及啓発活動を主導しています (hummingofgorillas.org)。
映像・写真を通して命のつながりを伝える「語り部」として、当団体の普及啓発・人材育成・国際協力を率い、人と自然が共に生きる持続可能な社会の実現を目指しています。

ご相談等、お気軽にお問い合わせください。